2010-アメリカの格差拡大の理由と今後の資本主義

Q :

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Ans :

① ピケティ教授が、g<rの式を示したように、 利子は、経済成長よりも速く大きくなります。つまり、利子を生む資産は、 経済全体の成長よりも、資産の方が速く大きくなります。

資産はあればあるほど、リスクを回避するような投資が可能で、 資産を増やし続けることが可能のようです。つまり、資産があるほど、 その資産を確実に増やすことが可能です。

特に、2000年以降の金融の自由化で、金融資産が利益をもとめて、 全世界をさまよい、膨張しています。その結果が、アメリカの資産の カタヨリになっています。

② 日本の場合は、アメリカほど、資産が偏在していないので、現状は それほどではないです。 2000年以降に、新自由主義イデオロギーが、アメリカ、イギリス、 日本を席巻しましたが、現在は、いくつかの問題が発覚し、 修正資本主義への揺り戻しが起きています。

日本の場合は、新自由主義を徹底することができず、 修正資本主義な、大きな政府な政治形態です。

多分、相続税などに税率が上がり、配分の見直しがなされていくので、 アメリカのような資産格差は、発生しないのでは・・・と予測します。

ただ、アメリカは、資本家のロビー活動で、資本家に有利な新自由主義 のようなトンデモな経済思想が、蔓延して、今も問題が解決されていま せん。 新自由主義を無批判で受け入れるような政策には、国民が待ったをかける必要がありますね。

③ 資本主義は、私有財産制と自由交換市場により、経済を市場競争により制御するというものと認識します。

市場競争により、需要と供給をバランスすることで、資源の最適な効率的な利用が可能となるというのは、今のところ、正しいのではと判断されます。これも、人類が、過去の歴史の中で、市場とその交換手段として貨幣を採用してきたわけで、これ以上のものはないと思われます。

貨幣の形や、市場の形が変わっていく可能性がありますが、私有財産と交換市場というのは、残ると思われます。