2010-国債の利子率とプライマリバランス

Q :

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Ans :

利子率は、国債利子率を反映している。 成長率は、生産量の成長=GDPの成長=所得の成長で、つまりは、税収の成長を反映している。

もちろん、利子率も税収も操作できるので、一般化はできないが、以下が、想定される。

利子率>成長率:税収の増加よりも利子払いが大きいので、借りた金は返せない
利子率=成長率:とんとんで、計画通り返せる
利子率<成長率:計画よりも早く返せる可能性がある。

プライマリーバランスは、均衡するべきであるが、国民経済を考えると、現状赤字の状態。 国民経済では、①国内民間の赤字(or黒字)と②国内政府の黒字(or赤字)と③国外との収支で、①+②+③=ゼロとなる恒等式が存在する。
現状、政府が赤字なのは、①の国内民間の収支が黒字のため。
政府が黒字になるには、①の国内民間の収支が赤字になることが必要不可欠。民間が赤字になるとは、民間企業が、設備投資、開発投資をバンバンに行うか、民間個人が、ローンを借りまくるかしかない。バブル景気の頃のイメージ。実際に、政府が黒字になったのは、バブルの頃のみ。

政府は、もともと、財政の使用で、ペイすることを想定していないので、投資そのものがペイしない。より、黒字も目指していない。
現在、新国立競技場で、設備投資したお金がペイしないという話題がある。例えば、沖縄で首里城が焼けて再建するが、そのお金はペイしない。
例えば、洪水で、過疎地につながる橋が流されて、自治体は、その橋を再建するが、この橋は、ペイしない。
つまり、民間企業は、ペイしないものに、投資しないが、政府は、ペイしなくても、国民生活の向上のために、設備投資する。が、ペイしない投資である以上、黒字になることはない。(その設備投資に対して、課金された収入では、その設備の償却はできない)

以上より、政府が黒字(ペイ)することを想定するのはナンセンスなのだ。が、1998年までは、政府が借りた借金は、インフレにより、返済が可能であった。が、1998年よりは、デフレであったために、返却ができず、積みあがっている。

とはいえ、もし、政府の財政が、バブルの頃のように、黒字になったら、黒字分の返済は可能となる。黒字幅が、10兆円ならば、その10兆円を返済に利用することができるが、

現状は、借り換えのために、100兆円?は国債を発行しており、そちらに回されると思われる。つまり、10兆円分、借り換えのための国債を発行しなくなるので、その分、国債発行量は減る。全体として、10兆円分、国債発行残高は減る。