2010-抽象度と話しが通じるかの関係
Q :
Ans :
知能が高いとは
知能が高いとは、抽象的にモノを捉えることができることを指す。
抽象とは
抽象的にモノを捉えるとは、以下。
①AとBの差を空間的・状態的に認知して、Classification（分類）する
②AからCへの遷移を時間的に認知して、PatternをCognition（パターン認知）する
このClassificationによるGeneralization（一般化）で、Objectを特徴づけて、全体的に捉えることで、言葉 Languageはできている。
Objectが、２個、存在する場合、その２個の間には、Staticな関係とDynamicな関係が存在する。Staticな関係では、そのオブジェクト間のComposition、Generalizationを特に重要な関係として確認すべきである。
Dynamicな関係は、AからCに対して、Messageを受け渡したり、AがCをCreateしたりと、操作することでAとCの間で動的な関係が生まれる。Aから、MessageによりCの状態を変化可能な場合は、AとCは従属的な関係といえ、受け渡す説明変数と、Cの命題の結果である目的変数の間で、式functionを見いだすことできる。
このようなDynamicの関係を、Rule（Principle）法則、原理とか、Pattern（よく表われる事象）とか言われ、ヒトが、そのRule or Patternを見いだすことが、関係からの抽象化である。
Objectが２個の場合は、関係relationがあるという。 Objectが複数個で存在している場合は、構造Structureがある。
構造は、系全体の中で、系の秩序と、Elementの役割を、暗黙に定義している。
つまり、いくつかの具体的な事実（Instance）の中から、類 Classを見いだし、その関係・構造を把握することが、抽象化の意味である。
Languageによる表現では、Natural Language (Sequencialな表現）とModel Language (Graphによる表現）、Structural Language(Treeによる表現）が使われる。
Languageは抽出したClass（Elements）を、明示的に定義しないといけない。この定義の認識を、表現するDomain Spaceで共有することが重要になる。
伝わらないとは
上記のように、Sequencial or Graphical or StructuralにLanguageで表現されたExpressionを、どう伝えるかで、話が通じるかが決まる。
Domain Spaceをある程度共有しているなら、骨格となるFrame Semanticsを共有しているので、互いのポイントとなるElementsに対して、認識を合わせながら、 ヒトの持つ一般的な推論（Inference：Induction/Deduction)を展開すれば、通じる。
推論では、互いに認識の合う、FactsとRule or Patternを共有することで、互いに納得できる推論ができる。
相手に伝わらないとは、つまり、相手が納得できないのは、FactsとRule or Patternを共有していないから。
ただ、Rule or Pattern or Classificationは、抽象化された思考であり、事実を共有していないと、その抽象化された内容を理解することはできない。
ヒトは、理解できないことには、拒否反応を示すもの。
話が伝わらないとは、抽象化されているレベルが違うことで起こると言える。
この抽象化された内容を、説明するには、具体的な事実を伝えることで、相手に事実を把握してもらい、そこから抽象化された内容に、推論がつながるようにする必要がある。
ただ、抽象化された内容は、抽象化レベルの違う方には理解できない。
例えば、数字について、
自然数からゼロ、マイナスという数字観念が生まれ、
自然数を連続的に捉えると、実数という観念が生まれ、
計算にて原理をもとに、抽象化していくと、虚数や複素数という概念が生まれる。
虚数や複素数のことを、そのレベルで説明されても、自然数、ゼロ、マイナスを
理解していなければ、話についていけないし、
自然数レベルしか理解できていない場合に、虚数や複素数の説明までしようとすると その道のりが長く、理解してもらうのが大変となる。
この辺を、抽象と具体を行き来しながら、具体例から抽象観念を分かるように説明するの 大変なのである。
例えばエネルギーという概念がある。既に定着した概念であるが、その概念は、 位置の持つエネルギー、熱の持つエネルギー、電気の持つエネルギーなど、 その抽象的な概念を説明するのは、大変なのである。
