2011-内需とは

Q :

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Ans :

内需は、 民間個人の消費と、民間企業の国内消費です。

特に、ポイントは、民間個人と民間企業が、借金をしてお金を使うかです。 借金は、経済の潤滑油です。民間銀行が、貸し出す借金が増えると、市場に出回る貨幣の量が増えます。

自分の支出は、他人の収入です。 自分の借金は、他人の資産です。

借金をしてお金を使うと、本来、自分の現在持っている購買力以上のものを買います。これは、経済を本来持っている購買力以上に、購買量を押し上げます。

購買力が上がると、需要が増え、その分、供給量が増えます。供給量が持続的に増えれば、供給力を増やすために、生産する側(企業)は、生産設備を増やします。生産設備を増やすことを、設備投資といいます。

また、需要と供給の間で、企業は、自製品が、売れるように、開発投資を行います。開発投資により、競合他社との差別化を図り、自製品を市場にて、寡占化できるように、企業は戦略します。

このような企業が、設備投資、開発投資を行うと、内需が増えます。企業の投資も、借金をして行われますので、市場の貨幣量が増え、それが経済を刺激して、景気が良くなります。

企業の設備投資、開発投資が増えると、民間個人の給料にも反映され、民間個人の購買力が上がります。

このように、企業の投資が増えると、個人の購買力も増え、経済が活性化します。

よく、コンクリート公共投資するべきというヒトがいますが、コンクリートに、政府が投資しても、その好況投資が影響を及ぼす産業分野が限定されてしまいます。特に建設土木は、日本のGDPの割合が小さいので、あまり意味がありません。

金融がグローバル化する前までは、日本の中で投資されたお金は、それが建設土木であっても、波及効果があり、乗数効果で、景気を刺激することができました。が、金融がグローバル化してからは、投資されたお金が、金利のいい海外に投資されてしまい、乗数効果は低くなっています。

で、最近は、なるべく活性化したい分野におカネが回るような、内需刺激策が取られます。GoToなんかです。

政府が恣意的に内需を刺激すると、最終的に、恣意的な利権や既得損益を生むことになるので、最近は、一律にお金を給付するみたいな施策が取られています。

追記:

日本の大手製造業は、製造をグローバルで最適化するようになりました。

より、グローバル市場で、その販売場所に、製造拠点を持ち、製造し、販売しています。そのようなグローバル市場での製造ー販売は、ドルで行われますので、利益はドル建てになります。

円安の場合、ドル建ての利益が上がりますので、大手のグローバルな製造業は、好調です。で、企業利益の最高益更新みたいなのがニュースになります。

が、ドル建ての利益は、円ではないので、日本国内では使われません。企業は、ドルはドルのまま運用して、海外の製造工場や販売ルートの強化に使っています。で、グローバル製造業が好調でも、日本の内需は、刺激されません。

>工業での外需は見込めません =>グローバルな製造業は、グローバルで生産・販売を最適化していますので、製造業での国内の投資は、活性化されません。 日本の企業が海外で作って、海外で売っているので、 国内で生産したものを国外に輸出するというものは、限られてきています。


65歳以上の年金世代は、 年金をベースに、貯蓄を切り崩して、補充していく状況ですので、その範囲でしか消費しません。死ぬまでの期間が予測できないので、どうしても余分に貯蓄を確保しています。10万円を一律で給付されても、銀行に預けたままという方もいますね。

この世代が消費に向かうには、高齢者医療補助の見直し(老人をカネがなければ見殺しという感じ)か、相続税の税率をあげる(死んでも政府に召し上げられるので、生前に使うしかない) みたいな施策になるかと思います。

高齢者家計は、全家計の40%くらいと思いますので、それ以外の60%を刺激するべきです。

20歳代から子育て世代は、収入の8割は消費に向かいますので、その世代の収入を上げるような施策が求められます。

が、企業が、経営判断の中で、労働分配をしていますので、政府には、依頼することしかできません。アベノミクスでも、企業に政府から、労働分配率を上げるように依頼しました。が、企業は内部留保を増やしています。

で、アベノミクスでは、一億総活躍として、今まで働いていなかった方を480万人以上が、ジョブにつけるようにしました。

ギリギリで生活しているほど、得た収入を消費に回しますので、これにより、内需は増えます。